「ゴ」は鼻音だから「ンゴ (Ngo)」かな? ゴ (เงาะ) とは「ランブータン」のこと。果実は赤く、硬そうな毛のようなものが果実を覆い尽くしてある非常にユニークな見た目のフルーツです。ウニのトゲのようにも見えますが、実際は毛のようなものは硬くはありません。
そろそろランブータンの季節が始まります。5月の声を聞くと、ピラミッドのように高く積み上げたランブータン売りの屋台が街中に溢れます。このランブータンは、価格が安く、庶民にとって非常にポピュラーな果物なのです。

ゴ(ランブータン)の食べ方ですが ...
この毛のためにランブータンの果皮には、ゴミや汚れが付きやすいので、綺麗に水洗いしてから食べた方が良いと思います。果実の胴回りに爪を立てて一周し、果実を押し潰すようにすると中の果肉が見えるので、カパッと開けば 、またはひねるように開けば、果皮が外れますよ。

そして、顔を出した果肉に噛り付くのですよ。55555 ...
果肉は、弾力感/もっちり感、穏やかな甘味があり、また個体によっては穏やかな酸味を感じるかもしれません。果汁が滴り落ちることもなく手に持つことができるので、非常に食べやすいのです。見た目と食感は少し硬めのライチのようですね。味も甘味と酸味をグーッと抑えたライチとも言えそうですよ。ライチは、タイ語でリンチー (ลิ้นจี่) です。どちらも、ムクロジ科の果樹なのです。

果肉の中には、アーモンドのような種があるのですが、その種の渋皮が曲者なのです。個体差があるのですが、この渋皮が果肉側に付いてくる場合があるのです。この渋皮は問題なく食べることができますが、喉越しがすこぶる悪いと私は感じてしまうのです。少しでも渋皮を避けたい方は、果肉の頭の方から、リスのようにカリカリと少しづつ食べるようにしてみてください。55555 ...

さてさて、
タイのランブータンには、幾つかの品種があるようですが、現状、商業的に栽培されている品種は多くないようです。そして、市場に流通しているのほとんどのランブータンは「ゴ・ローンリアン (เงาะโรงเรียน)」と言う品種。ローンリアン (โรงเรียน) とは「学校」のこと。果実は楕円形と長い毛が特徴で、果肉と種が分離しやすく甘味があります。南部地方に多く植えられているランブータン。
「学校のランブータン?」とは何故でしょう? 南部地方のスラータニー県バーンナーサーン郡にあるナーサーン学校 (โรงเรียนนาสาร อ.บ้านนาสาร จ.สุราษฎร์ธานี) にあるランブータンが親木だからなのです。興味のある方は自身でお調べくださいね。
なお、ゴ・シーションプー (เงาะสีชมพู) と言う品種があります。シーションプー (สีชมพู) とは「赤色が強いピンク色」のこと。熟した果実はゴ・ローンリアンより丸みがあり、毛の色もシーションプーになるのです。他にも、ゴ・シートーン (เงาะสีทอง) なる品種も。シートーン (สีทอง) とは「金色」のこと。果肉が少し黄色味を帯びているのです。しかし、現状はゴ・ローンリアンの一人勝ちのようです。
そうそう、スーパーマーケットには、ランブータンのシロップ漬けの缶詰が置いてあります。種の渋皮も無いし美味しいです。冷蔵庫で冷やしてそのまま食べるも良し、いろいろなデザートに利用するも良し。


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